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年金受給段階での金融商品の選択―据置年金の例による分析

 

潟jッセイ基礎研究所 金融研究部 主任研究員

北村 智紀

要旨



本稿では、確定拠出年金の受給者用の運用商品として考えられ、長寿リスクのヘッジが期待される据置年金への家計の選好について、独自のアンケート調査を利用して分析した。据置年金は終身年金の一種であるが、高齢者が一定の年齢以上になった場合に年金が受け取れる金融商品である。分析の結果、据置年金は、通常の終身年金と比較して、選好されない傾向があった。特に、自分の寿命が長くないと考える人の選好は低下した。また、株式や株式投信と異なり、リスク許容度が高い人ほど、据置年金への需要が高まるという関係は観察されなかった。今後、確定拠出年金での受給者用の運用商品では、終身年金のような定期的なキャッシュ・フローがあり、受給者の消費の安定化に寄与できる商品を充実させていく必要性があろう。特に、比較的購入コストが低く、長寿リスクに対応できる据置年金の導入の是非について検討する必要がある。