1. ホーム >
  2. 刊行物 >
  3. 季刊 個人金融 >
  4. 季刊 個人金融2018年冬号 >
  5. 要旨8

我が国における非現金リテール決済手段の浸透に向けた課題

 

成城大学 経済学部 教授

中田 真佐男

要旨



本稿では、決済手段の選択理論のフレームワークを提示し、海外主要国と日本で非現金リテール決済の定着度に差が生じる背景を整理したうえで、我が国で「キャッシュレス化」を円滑に進展させていくうえでの課題の明確化を試みた。
日本で、現状以上にカード決済の普及を図りたいのであれば、早急にいわゆるEMV準拠の決済環境を整備して実質的なセキュリティの向上を図るのは当然のこと、消費者の不安を払拭すべく、頑健にセキュリティ対応されたカード決済の信頼性の高さを啓蒙する活動も求められる。
現状では、銀行と非銀行系の決済業者を所管する法制が「縦割り」となっており、健全な競争・多様な連携を通じたリテール決済サービスの質向上・価格低下が起こりにくい。消費者保護の姿勢はもちろん重要であるが、FinTechの潮流のもとで決済サービスの利便性向上にも軸足を置き、金融審議会等で議論を深めて「金融サービス等に係る横断的法制度の整備」を速やかに進めていく必要があろう。




お申込み方法