第二経営経済研究部長 原田 泰 研究官 牧 寛久 研究官 上岡 孝一
本稿は、マネタリストモデルによって80年代から現在までの名目GDPの変化をマネーサプライ、 輸出、政府支出、交易条件の変化で説明するものである。 推計の結果によれば、名目GDPとマネーサブライの関係は80年代には小さくなったが、マネー サプライを大きく変動させた80年代後半以降現在まで見れば、その関係は復活している。なお、自 由化の過程におけるマネーの不自然なシフトも、名目GDPとマネーサプライの関係を弱めた要因と 思われる。