1994年5月:No.1994―03
特別研究官(神戸大学教授) 本多 佑三 第二経営経済研究部研究官 上岡 孝一 研究官 洞口 紳也本稿では日本経済の動向に関する情報変数を中心に検討している。まず先行指標としてのM2+CDの機能が薄れていることをVARモデルを用いて確認した。その代替指標としては準備修正済マネタリーベースが有力であることがわかった。今後監視を強めるべき指標である。また金融変数とGNPとの関係は、金融ショックはまず実物経済に影響を与え、長いタイムラグを経て物価を変化させることがわかった。