勤労者家計の通貨需要(銀行の通貨性預金+定期性預金)を個表で分析した。分析に当たっては富効果が明示的に考慮される。また質的選択モデルの計量手法が採用される。それによれば弾性値は0.7(所得)から0.9(消費)と計測される。弾性値が1を上回るとは言い切れない。またスケール変数に所得と消費でどちらが妥当かも今後研究の余地がある。