総合指標でみる景気の現状 |
〇雇用者数の伸び・・・5月の非農業部門雇用者数は、前月比+29.6万人の増加 《ポイント》
(出所:労働省 6月5日発表) |
米国経済は拡大している。98年1−3月期の実質GDP(速報値、季節調整値)は前期比年率+4.8%と、97年1−3月期以降4四半期ぶりに年率4%を上回る高い伸びを記録した。
5月の製造業の景気実態を表すNAPM(全米購買部協会)景気総合指数は、51.4と24か月連続で景気拡大・縮小の分岐点である50を超えており製造業の景気拡大の持続を示唆している。
需要面では、5月の小売売上高は、自動車販売が好調で季節調整済み前月比+0.9%と7か月連続で増加した。設備投資の先行指標とされる4月の非軍需資本財受注(除く航空機)は、季節調整済み前月比−3.0%と5か月ぶりに減少したものの、前年同月比では+9.3%と水準としては依然高い状況にある。4月の住宅着工件数は季節調整済み前月比−2.3%と2か月連続で減少したものの、戸数でみると年率換算153.8万戸と8か月連続で150万戸を上回る水準を記録した。生産面では、4月の鉱工業生産指数は季節調整済み前月比+0.1%と2か月連続で増加した。
3月の貿易・サービス収支(国際収支ベース、季節調整値)の赤字幅は、前月比+7.0%の130.3億ドルと4か月連続で増加し、現行統計開始(92年1月)以来の最大額を更新した。地域別貿易収支(通関ベース、原計数)では、対日貿易赤字が57.6億ドルとなり、貿易赤字全体に占める比率は35.6%と6か月連続で国別赤字トップとなった。
この間、物価面では、4月の生産者物価が季節調整済み前月比+0.2%と落着いた動きを示し、消費者物価も同+0.2%と安定的に推移している。
なお、5月19日のFOMC(連邦公開市場委員会)では政策金利の変更が見送られた。米国の政策金利は97年3月25日のFOMCで引上げられた後、9回連続で据え置きが続いている。
(6月12日記)
消 費 |
〇小売売上高…5月は、季節調整済み前月比+0.9%と7か月連続で増加
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生 産 |
〇鉱工業生産指数…4月は、季節調整済み前月比+0.1%
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物 価 |
〇物価指数…4月の生産者物価(最終財)は、季節調整済み前月比+0.2%、消費者物価は同+0.2%
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