郵政研究所月報

2002.6

調査研究論文

米国地域電気通信産業における規制と効率性の分析


通信経済研究部研究官  宍倉  学


[要約]
 米国の地域電気通信事業者を対象に、確率論的フロンティア・モデルにより効率性指標の推定を行い、料金規制の変更がこれら指標に与える影響について分析を行った。この結果、収益分配を伴わない純粋なプライスキャップ規制への変更は、技術非効率性の改善に対して効果があったことが認められた。また推定された生産フロンティアから技術進歩率を測ることで、生産性変化における効率性変化と技術進歩のウエイトの計算を行った。この結果、電気通信部門における生産性変化は、技術進歩によるところが大きいが、近年では技術進歩の低下を反映して効率性変化による影響のウエイトが増加していることが明らかになった。


全文 米国地域電気通信産業における規制と効率性の分析