郵政研究所月報

2000.5


調査・研究

無線ID(RFID)タグを用いた郵便処理システムに関する調査研究


技術開発研究センター主任研究官  岩間  司 
研究官  佐藤 政則 
研究官  鈴木こおじ 
研究官  熊倉  均 

[要約]

 今日の無線ID(RFID)は、その目覚しい技術進歩と製品の多様化により、物流をはじめとする多くの分野において活用されているところである。こうしたRFIDの特性や製品動向に着目し、郵政研究所では平成9年度より、記録扱い郵便物の処理にRFIDを活用した場合における実現可能システムの検討、及び当該システムを用いた場合における効率化についての評価を行った。しかしながら、現状のRFIDでは郵便物を重ねた状態での複数同時読み取り性能が特に不充分であることから、記録扱い郵便物にこれを活用するのは時期尚早であるとの結論に至った。

 しかしながら、RFIDは技術の進歩が著しい分野であることから、今年度も引き続きRFIDの現状調査を行うこととした。更に、主に郵便物を単体で取り扱うため、高い複数同時読み取り性能が要求されず、現状の技術においても実現可能性が比較的高いと想定される小包処理にRFIDを応用することについて、現状の処理業務の実態及び最近のRFID技術動向調査等を行い、処理システムの概念設計を行った。

全文『無線ID(RFID)タグを用いた郵便処理システムに関する調査研究』PDF