単行本



                                         (日刊工業新聞社・1995.2.発行)

『マルチメディアと地域情報化』

                                     編:郵政研究所

 マルチメディアを中心とする技術革新は、高度情報通信社会を現実のものとしつつある。
 情報や知識が自由に創造され、流通し、共有化される高度情報通信社会は、豊かな国民生活を実現し、新規事業や雇用の創出を通じた持続的経済成長を達成する新しい社会システムとして、21世紀に向けた我が国の発展の鍵を握るとして、マルチメディアを実現する高度な情報通信基盤の整備が積極的に進められている。
 中でも地域におけるマルチメディアの導入は次の2つの理由から特に重要である。
 第二に、国土の均衡発展と情報通信格差の是正における役割を果たしていることが考えられる。過疎地域からの情報発信の重要性が認められ、十分な人やモノ・サービス・マネーのこない過疎地域に、せめて情報だけは大都会と変わらず来るようにし、のみならず、このような地域に居ながらにして世界に向けた情報発信が可能となるように、次世代情報通信基盤は構築されねばならないのである。
 本書は、これらについて地方自治体、関係官庁、メーカー、海外の先進国の現状や動向を取り入れながら解説したものである。