調査研究報告書


1998年 8月:調−98−W−01

『今後の国際受発信メディアの在り方に関する調査研究報告書』

情報通信システム研究室 主任研究官  斉藤 雅俊
            元研究官  姫野 桂一

 国際衛星放送・インターネットをはじめとする、国際的情報発信・受信メディアの登場が、個人の情報の受発信の自由度を飛躍的に高めた反面、重合いの社会で培われた文化に対する影響や秩序に対する影響が懸念されている。そこで、本調査研究は、衛星放送に焦点を当てて、世界各国でのサービス状況や国外から流入するコンテンツなどの問題について、調査を行い、今後の郵政事業の諸施策の検討に資することを目的として実施した。

 本調査では、世界における衛星放送の動向及び問題点並びに我が国における越境放送への対応並びに世界及び我が国におけるインターネットに係る規制動向等の法的問題を概観し、我が国における衛星放送及びインターネットの将来を展望した。

 国際受発信が可能な衛星放送も、放送内容はナショナルサービスに戻りつつある。一方で資本は国際的になりつつある。また、これまで地上波放送の補完サービスとして、地上波放送と同じように(基幹メディアとして)扱われていたのと異なり、二次的なサービスとして扱われていく傾向にあることが明らかとなった。