No.97 1996年10月

家計における金融サービスの需要の動向

−機械化からエレクトロニクス化へ−

                                        第二経営経済研究部主任研究官  西沢 和彦
                               同  研究部       河原 史和

本稿は、郵政研究所が実施した「金融機関利用に関する意識調査」から、特に金融の「機械化」「エレクトロニクス化」について、結果、分析並びに今後の展望について考察したものである。
ATM・CDによる「機械化」は既に十分に浸透している。従って、今後は利用そのものよりも稼働時間や店舗配置等のサービスの質に焦点が移っていくものと思われる。また、送金等の付随機能の利用動向も注視していく必要がある。
「電子マネー」等の金融のエレクトロニクス化については、最近マスコミ等で頻繁に取り上げられるようになってきた。アンケート実施当時はこうした情報が少なく、周知度も低い結果が得られたものの、徐々に利用者の関心度は高まってきていると考えられる。今後は、利用者の関心を刺激するような商品の出現が期待される。